誕生日を迎えてまた、一つ齢を重ねました。
ビデオでレ・ミゼラブルを観て涙ぐみ、漫画のピアノの森を読んでは涙が…、
齢を重ねるごとに気弱になってしまい、涙もろくなったのでしょうか、
それとも、色々心の痛む事件が多すぎて私の心が潤いを求めているのかも知れません。
妻からは、二人して家に閉じこもってゴロゴロしてちゃいけないねぇ、
と、つい最近言われた。
人間の活力は齢を重ねるごとに衰退していくのが自然かもしれない。
まだ、両親が生きている頃に実家に帰った時、
交わした会話を、もう一度思い返してみた。
この家も二人が亡くなったら空き家になるし、
老人のたまり場にして、
健康麻雀教室でも開こうかねぇ…
麻雀が出来ない人は縁側でおしゃべりすれば良いし、
我が家にある本も持ってきて自由に貸し出しできる文庫みたいなものも併設すれば、
年寄りだけじゃなく子供たちも寄って来て、皆のたまり場になるかも知れないなぁ…
教員免許持ってる人が無料で子供の学習を見てくれるってのも良いなぁ…
この町はみんなお金持ちじゃないから大人からは少し会費を取って運営すれば何とか出来るかも…
他愛ない夢物語をして笑いあった両親は、この世を去ってしまい、
今はもう居ない、それでもこの夢物語は私の中でくすぶり続けていました。
その後、空き家の管理も兼ねて息子が私の実家に住んでくれた。
それを機に、私も両親が居た頃と同じくらいの頻度で実家へ足を運ぶようになり、
故郷の「市政だより」を読んでいるうちに、高齢者が人口の30%を超えていて、
老人向け施策に力を入れているのが分かってきました。
独居老人への町内での声かけ、認知症老人の市ぐるみの捜索ネットワーク、
笑いヨガ、ニコニコ体操、など閉じこもりから戸外へ一歩踏み出すための教室がひらかれていました。
私も、夢物語の一部でも実現してみようと、
「まなびあいの健康麻雀教室」とネーミングした、
高齢者向け、麻雀教室兼たまり場の開設を目指し、行動開始。
無料で使用出来る施設さがしから始まり、市の長寿社会対策課へ相談、
生涯学習センターへの登録、広報室や地元新聞へ会員募集記事の掲載依頼、
麻雀立卓と牌の購入、初心者用麻雀テキスト作成・・・などなど、
約1か月の準備を終わり、その年の7月5日教室が目出度くスタートしました。
第一回目の参加者3名、なんとメンバーの中には昔の達人?も居て、
麻雀初心者の私には答えられないような質問も飛び出すなど不十分ながらも、
みんな楽しそうに数時間を過ごすことができました。
主宰者の私がネーミングに「まなびあいの…」としたのは、自分自身も含め
参加者全員が講師、知らないことはみんなで教えあっていきましょう。
と、気楽に考えての事でしたが、やはりそれだけでは済まないと気づき、
麻雀に精通している講師の必要に迫られて、急場しのぎで息子に協力依頼、
初心者への教えからベテランの質問、解釈違いへの判定など、
私のできない部分をカバーしてもらいました。
今年の7月で丸4年、
現在50数名の会員が足を運んで麻雀競技と交流をたのしんでいます。
現在は、息子が中心に座り運営し、私は徐々に麻雀教室リタイアの道を歩み、
たまに、人数合わせで参加要請が有る時駆けつける程度で、
他の日は、妻と二人ゴロゴロして我が家に閉じこもっています。
私の夢物語の「
老人のたまり場」は実現しましたが、
子供たちの文庫や寺子屋という「
子供のたまり場」つくり、はまだ夢のまま。
もう少しやる気を起こさないといけないなーと思いつつ、
最近は齢のせいにして動こうとしないし、頭の回転も錆付き始めているようです。
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